メンタル強者な同期の話と自己肯定感
看護師1年目の病棟に入職したときの同期が、いわるゆ強メンタルの持ち主でした。
見た目はナチュラルかつ美人系、先輩からの質問にもハキハキ答えて自己学習は細やかにしっかり。
だから周りの先輩や上司からの評価も高く、いの一番に重症患者をつけられたのも彼女。
かといって、一回りは年齢の違う同期の私にも気さくに接してくれるいい子です。
パワハラしてくる先輩から理不尽な指導を受けていたとき、ゴミ箱蹴っ飛ばして反撃したエピソードをもつ、ほんとうにいい子。
メンタル強者の理由
自分自身を大切にできて、周りになにを思われても自分は自分だと思えるからこそ彼女はメンタルが強かったんだと思います。
つまり「自己肯定感の高さ」がそこにはあるんでしょう。
看護師の自己肯定感、低すぎ?!
看護師は患者や利用者など看護の対象にケアを提供するお仕事です。
ケアを提供することで治療が安全にスムーズに進み、苦痛や不快感から解放される。
そして、ケアを提供したひとから「ありがとう」といわれる。
ありがとうと言われると嬉しいですし、誰かの役にたてた充足感も得られます。
その充足感が看護のやりがいでもあるのですが、別の側面からは誰かにケアを提供してありがとうを言ってもらえるまではやりがいを感じられないとみることもできます。
自己肯定感が低い人は誰かのなにかをしてあげることで自己肯定感を補う、という記事を目にしたことがあります。
看護師が人に「なにかしてあげる」仕事の側面が強い仕事であるため、志望動機が「誰かの役に立ちたい」という人も多いでしょう。
誰かの役に立ちたいという志望動機のなかには、そうすることで自己肯定感をみたすという思いが無意識に含まれているのでは?と思います。
自分以外の誰かに認められたい、そうでないと自己肯定感を保てない。
業務の性質上、そのような自己肯定感の低いひとが多いんじゃないかなあと思うのですが、考えすぎでしょうか??
いじわるな人=自己肯定感が低い説
自己肯定感が低い人は自分より能力が高いひとが周りにいると不安になるそうです。
その不安があるから、自分が勝てる分野で優位に立とうとするんじゃないかな。
知識があって経験が業務に活かせているなら、配属ほやほやの新人や中途入職者にわざわざいじわるしなくても良いわけです。
自分のほうが新しく来た人たちよりもデキるというのが自分でもわかっているから。
それをわざわざちょっかい出してマウントやパワハラするというのは、その新しい人たちが仕事を覚えてしまえば自分の立場が危うくなると考えているからだと思うんですよ。
知識や技術なら勉強すれば身につくものですが、新卒が持っている若さや純粋さはどれだけ頑張っても手に入れられないという事実も、自己肯定感が低い人のネガティブな感情を刺激する一因になっているのでしょう。
知識と技術は勉強すれば身につくといいましたが、自己肯定感が低い人は自分が信じられない=自分はやればできると思えないので、勉強して自分の能力を上げるほうにも向かないんですよね。
いじわるする人は悲しみから生まれたモンスターでもある
中二っぽい見出しですが。
自己肯定感の低さはその人の周囲(家庭など人間関係、育ってきた環境)も大きな要因になっているため、自己肯定感の低さから周囲にいじわるしてしまう人もある面では悲しい存在なのかもしれません。
とはいっても、いじわるやパワハラをこっちが受け続ける理由もないのでそういう人に関わるときは自己防衛をしつつなるべく関わらないようにするのが一番です。
悲しい存在のいじわるな人が変わるには、その人自身の気づきと「変わりたい」という思いを感じることがスタートになると思います。
看護師は優しい人も多いから、可哀そうだなあと思ったら自分がなんとかしてあげなきゃと考える人もいるでしょうがそこまでしなくていい。
人の問題と自分の問題はきりわけて考えよう。
職場でしんどい思いをしている人へ
職場に1人か2人モンスターがいるとメンタルがばきばきに折れますし、新卒1年生でそんな状態だと毎日の出勤で精いっぱいで自己学習や成長どころではないでしょう。
モンスターに立ち向かう仲間や先輩、上司はいますか?
いたら全力で頼ってください。
最初の街を出発したばかりの勇者が中盤のボスに生身で立ち向かう必要はありません。
パーティーを組んで装備を整えて立ち向かいましょう。
同期はいない、先輩も助けてくれない、上司は見て見ぬふりなときは?
その環境からは撤退してもいいんじゃない?
今はスライムを倒してレベルを上げていく時期です。
それなのにまあまあ強い敵にばかりエンカウントしていたらレベル上げどころではありません。
「逃げる」コマンドの選択は勇気がいると思いますが、負けではありませんから。
知識が、技術が、ということが心配なら今は看護医療系の書籍や解説動画が充実しています。質の高いセミナーだって開催されています。
職場の外でだって十分研鑽を積むことができるので、辛い思いをする以外にも選択肢があるということは頭の片隅に覚えていてほしいです。