看護師のプライベートがない?3つの理由
「もう休みが終わる…今日何かしたっけ?」
「明日から仕事、憂うつだな…」
「最近は仕事のことばかりしているな」
勤務中は業務に追われて、家に帰ったときはくたくた。
疲れが溜まりすぎて、久しぶりの休みを1日寝て過ごす人も多いのでは?
病院に3年間勤務し、転職して感じたことは「病院の看護師はプライベートを仕事に取られすぎ」ということです。
「プライベートが全然ないよ」と感じるのも当たり前。
だってそもそもないんだもん。
- なぜ病院勤務だとプライベートがないのか
- 病院で働きながらプライベートを充実させるにはどうしたらいいのか
見ていきましょう。
プライベートがないと感じる理由
1.仕事で疲れやすい
仕事多すぎ、やること多すぎ、考えること多すぎ。
病棟勤務を想定して話してますが、おそらくどの部門もあるあるだと思います。
勤務中は業務に追われている
日常業務がまずそれなりのボリュームがあるうえに、突然起きるイベントもあります。
急変対応や入院受け入れなんかは最もわかりやすい例です。
それ以外にも
- 緊急の検査出し
- ちょっとした体調不良への対応
- ルート類の自己抜去
- 転倒
と、挙げだしたらキリがありません。
少しずつの積み重なりで業務に追われることになります。
その結果、後回しにされる業務もでてくるのですが、それが次の理由。
残業が多い
業務に優先順位をつけて動いた結果、いつでもできる仕事がどんどん後回しにされていきます。
看護記録なんてその最たるものでしょう。
「自分の記録がかけるのは定時を超えてから」という人も多いのでは。
また定時後の残業だけでなく、朝早めに病棟にきて行う情報収集も前残業となります。
勤務時間の前後で残業があるので、その分プライベートはガリガリ削られていきます。
仕事で疲れる理由、まだあるよ。
次がストレスの本丸とすら思います。
人間関係でも疲れやすい
出勤のまえにシフト表を眺めては、重い気分になっていませんか。
なんども夜勤のペアを確認してそのたび絶望していませんか。
「明日になったら病院爆発してないかなぁ」と、物騒な想像していませんか。
こういう人、いませんか。
- 怖い先輩
- 理不尽な上司
- 働かない人々
- 仕事を押し付けてくる人々
- 働かないわりに偉そうな人々
人の悩みはすべて人間関係によるものというくらいです。
業務量が少なくて急変も入院もないのに、やけに気疲れしているときってありますよね。反対に、たとえ嵐のように病棟が荒れまくった勤務帯であっても、遠慮せずに協力しあえるメンバーと働いているときはテンションがあがるものです。
業務量の多さに加えて、人間関係にも悩まされてジワジワ疲れきっていく。
これも看護師の仕事が疲れやすい理由の1つでしょう。
さて、ここまでは出勤日になぜ看護師が疲れるのかをみてきました。
勤務中に疲れを感じても、しっかり休みがとれたならリフレッシュができそうなものですが、そうはいかないのがこの業界。
たとえシフト表で休みになっていても、安心はできません。
2.出勤日以外にも仕事に関わっている
(休みの日くらい休みたい。)
課題やレポート
新卒で入職したときから数年間は、研修の一環として課題を出されます。
「あなたの看護感」など倫理的なものから「人工呼吸器の看護についてまとめよ」など部署の特色が出たものまで様々です。
共通しているのが「勤務外の時間を使ってやる」ということ。
- 内容を考えて
- 資料を調べて
- 指定の様式にレポートをまとめる
作業は簡単なものでも1時間はかかります。
先輩や上司は「あなたの実力になることだから」と言いますが、実力をつけるには多少なりとも今より頑張らないといけません。
勤務時間ですでにヘロヘロになっている段階なのに、それ以上頑張れというのか。
委員会や看護研究で職場にいく必要がある
中堅からベテランといわれる勤務年数になっても、休みを満喫できるとは限りません。
委員会の会議に出席したり、看護研究の作業をしたりするために休日出勤することもあります。
各病棟の会議にあたる病棟会の当番にあたれば、休みでも夜勤明けでも病棟にいかねばなりません。
委員会の会議があるときは日勤にしたり、看護研究をしている時間も給料がでるような配慮がある職場もありますが、それでも休みの日に作業する時間はゼロにならないでしょう。
3.休日を楽しむエネルギーが残っていない
「休みになったら部屋を片付けよう」
「久しぶりにショッピングに行くんだ」
そう思っていたのに、いざ休みになるとベッドから起きることさえおっくう。
そんな経験をしたことがある人もいるでしょう。
出勤すれば長時間働いて、休みの日でも仕事のことを考えないといけない。
そうなると心も体もクタクタなので、休みを楽しむ体力は残っていません。
「やろうとしていたことが何もできない」と自己嫌悪におちいることもありますが、そもそも何かをする体力が残っていないので当たり前のことなんです。
自分を責めてはいけません。
さあ、ここまでいかに看護師のプライベートが少ないのかをみてきました。
では、その中でどうやってプライベートを充実させればいいのでしょうか。
プライベートを楽しむための対策
1.仕事の疲れを徹底的に減らす
生活の質を見直す
「それができないから困ってるんだよー!」という声が聞こえてきそうですね。
とはいえ残業も課題も急になくなることはないし、鬼のように怖かった先輩が明日から仏になることもありません。
ならせめて、自分の手元に残された時間を今より快適なものにしましょう。
まずは次のようなことから始めてみるといいかもしれません。
まず一つ、自分が気軽に取り組めるものからやってみるのがコツです。
- 今の食事内容を見直してみる
- 寝る時間を決めておく
- 1日5分運動してみる
それぞれの方法についてはまた別の機会に説明していきます。
人生のオールを他人に委ねてはいけません。
ストレスから離れる
体にせよ心にせよ、多すぎるストレスは健康に悪影響を与えます。
悪玉コレステロールをため続けることでやがて脳梗塞や心疾患を引き起こすように、人生に必要ないストレスは今この瞬間から取り除いていきましょう。
具体的には
- 残業を減らす
- 家に帰ったら仕事のことは考えない
- 小言や嫌味などネガティブな言葉は受け流す
- 自分の人生にプラスとならない人間関係を見直す
の方法があります。
とはいえ、個人がどれだけ頑張っても職場の体制が整っていなければ残業を大幅に減らすことは難しいです。
職場の空気が殺伐としているなかで頑張り続けることは、流れ落ちる滝を逆流するようなもんです。
滝を逆流したコイは龍になれるそうですが、1匹の龍が飛び立ったあとの滝つぼには無数のコイが浮かんでいるのではないでしょうか。
今の職場で過ごすストレスを減らす方法とあわせて、職場を変えることでストレスを減らす方法もあると覚えておいてくださいね。
2.休日をめいっぱい楽しむ
まずは心と体を回復させる
やらなければいけない課題や持ち帰っている業務など、心のすみにひっかかっている仕事がそれぞれあると思います。
人によっては勤務中にミスをしていないかが気になったり、次の勤務の業務や人間関係を考えて落ち着かないでしょう。
でも、休みの目的は休むことにあります。
さらにいえば仕事は人生を楽しむためにあるものです。仕事に関わっていない休みこそ、人生を楽しむ時間ではないでしょうか。
疲れたからだで残っている課題や仕事にとりかかっても効率が悪いだけです。
休日は自分だけのもの。
自分のために使いましょう。
心の底から心地よいと感じることをする
「心の底から」というのがポイント。
- 好きなアーティストの映像をみる
- 美味しいスイーツを食べる
- 最高の部屋環境を整えてリラックスする
なんでもいいです。
心の充電をマックスにするつもりで楽しんでください。
できることからちょっとずつやってみる
プライベートがないと思いながらも毎日職場に行っている、それだけで頑張っている証拠だと思います。
ただ、頑張り続けることでいつか息切れしてしまう日がきてしまうので、そんな頑張っている自分を認めていたわってあげてください。
- よく食べよく寝てほどよく運動
- ストレスから離れる
- 休日をめいいっぱい楽しむ
シンプルだけどよく効く方法です。
試してみてください。