もめんタルデイサービス「湿布がまっすぐ貼れません」

ナースを怖がるナースによる、看護職と介護職に向けた情報発信(と雑記)

「薬が多い」「血圧が高い」デイサービス定番の話題とは?

最後のは受診してください…

 

利用者との話題3選


デイサービスにくる利用者は、話相手を欲しがっている人が多いです。

独居だったり家族が日中家にいなかったりと、一人の時間が長いことの反動であることが理由の一つでしょう。

わたしは雑談の苦手な人間なのですが、話をしたいひとにとってそんなことは関係ないようです。

ばんばん話しかけられます。

 

よく話題にあがる内容は次の通り。

 

 

薬が多い


うちのデイサービスは昼食後の内服薬を来所時に預かり、食後に配薬するシステムです。

みなさん認知症もないですし飲んでいる薬の量はほぼ固定なのですが、薬を持っていくたびに新鮮、かつゲンナリした反応が返ってきます。

「今日も多いなあ」

「減らないかなあ」

「喉に引っ掛かるのよ」

あと、薬を飲む人の席が隣同士に並んでいると始まるのが薬の量自慢。

「あんたようけ(たくさん)飲んでるな」

「せやろ。飲みたないんやけどな」

「わたしなんか朝6錠のんでるんや」

「かなわんなぁ」

なんだかんだ言いながらも、飲んでくれているうちは元気なんですよ。

減らしたらそれはそれで不安になる人もいますしね。

入院して拒薬が始まってからが専門職の腕の見せ所だと思ってます。

(センセー、この人お薬飲んでくれませーん)

 

血圧が高い


来所して一息ついたところで血圧測定をして、基準値内なのを確認してから風呂や機能訓練へうつります。

基準値は上も下もかなりゆるめに設定していますが、引っ掛かるひとは毎回引っかかっちゃう。

引っかかると不安そうに

「…どっか悪いんか?」

と聞かれます。

大体は今すぐどうこうできるものでもないので、無症状なら大丈夫だと伝えます。

風呂は短めにするし、機能訓練はゆるいやつだけにするけどね。

 

高血圧の治療薬を飲んでいるひとはたいてい基準値に収まるけど、飲み忘れたときは20-30くらい跳ね上がるからドキッとする。

あまりにも血圧高値が続くときは、内服忘れを疑うこともあります。

 

ええい、ケアマネに報告じゃー!

在宅独居での内服管理、悩むよねぇ。

 

医者にかかったことがない


すんごいキラキラした眼で「病気したことがない」と教えてくれるのですが、残念なことにどこかしら不調がでていることが多いです。

認知症らしきものも、出ている人は出ている。

 

医者にかかったことがないのは事実なので、高確率で見つかっていないの異常が潜んでいると予想されます。

そういう人が骨折や発熱で受診となったときにはあちこち追加で治療が始まるんじゃないかな。

内服追加や、定期的な通院、ときに入院も考えられますね。

 

でも、医者にかかったことがない人が大人しく内服や通院を続けてくれるかな。

ビミョーなところです。

 

ちょっとした話題からみえる利用者の背景


薬や血圧の話からは通院状況や基礎疾患がみえますし、薬の管理や通院に誰が関わっているかで家族との関係もみえたりします。

デイサービスで誰にでも物腰柔らかな人が、嫁と昔バッチバチにやりあっていたなんてことはよく聞くお話。

家族仲がいい人も日中は忙しかったりたまにしか会えなかったりするので、デイサービスにくるの目的は「誰かと話したい」というのもあるのでしょう。

自分自身は雑談が苦手ですが、ちょっと聞いてよという利用者の要望にくらい応えようと思います。